大学生の頃から何となく「やり遂げられないことが多い」というT様。何をしていても「次の機会でいいや」と先延ばしになってしまうとのこと。
10年ほど気になっていたけれど、最近仕事で目標ができたこともあり、今度こそ自分で決めたことをやり遂げたいという想いでお越しになりました。
ただ、T様に具体例としていくつか挙げていただくと、どのお話しもゴールまでたどりついた印象・・・
「それも中途半端だったと思いますか?」とお聞きすると「言われてみるとゴールしてますね」と仰っていました。
ご自分が問題だと思ってもカウンセリングでお話しをお伺いすると問題は別の所だということがよくあります。
そして、もう少し掘り下げていくと、作業をしていてゴールが見えた途端に「こんなんじゃダメだ」という言葉が聞こえてくるとのこと・・・自分へのダメ出しの声です。
そして、その言葉が聞こえるがため、実際にはゴールに辿りついても自分の中では満足感が得られず「何か中途半端」と感じるとのこと・・・
そこで「こんなんじゃダメだ」という言葉を退行催眠の入口として年齢退行していきます。
見えてきたのは9歳のころ。自宅にいます。そして、聞こえてきたのはご両親の喧嘩の声。話しの内容はわかりませんが、とにかく不安とのこと・・・
ご兄弟も家にいるのでご兄弟の部屋にいき一緒に嵐が過ぎるのを待ちます。そして、場面がいくつか変わります。そのあと、お母さんの目の前に立ち、当時不安だった気持ち・して欲しかったことなど、思うままにお母さんに伝えます。
思いを伝えてすっきりした後は、癒しをいれ、最後にご自分が「全てやり遂げた!」という満足感を得た状況を体験し、その時の気持ちも一緒に感じていただきます。
T様は以前、催眠療法を受けたことがあるため、最初から退行催眠となりました。ただ、退行催眠や前世療法で多くのメッセージを受け取るには、催眠にある程度慣れていることが必要なため、生まれて初めて催眠を受ける方には、初回カウンセリングの後にはリラックス催眠からスタートすることをお勧めしています。
さて、催眠から覚めたT様、「一番みたくなかった両親の喧嘩場面でびっくりしました」とのこと。ご自宅でできる簡単なイメージトレーニングをお伝えし、次回のセラピーへの続きとなります。