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戸締りしたか何度もチェックしてしまう

会社勤めのU様 セラピーにお越しになるきっかけは、夜寝る前に何度も戸締りやガス、電気を消したのか気になってしまうということでした。神経質だからそうなのかなと、それほど気に留めてはいなかったそうですが、お友達と暮らすようになり「自分より神経質そうな友人、でも戸締りやガス・電気を気にすることなく、さっさと寝る・・・なんでだろう?」と自分の行動に違和感を覚え始めたそうです。

 

1回戸締りなど全てチェックし布団にはいる。でも気になってもう1度・・・ そしてもう1度・・・ 安心して寝付くまでに3、4回チェックすることもあるそうですが「友達にはうるさくて悪いと思いつつ、気になって寝られなくなってしまうので、とにかく繰り返します」とのこと。

 

カウンセリングでは育った環境や現在のご両親の様子も含めてお伺いします。「父親とも母親とも仲がいいので親からの影響ではないと思うのですが」と前置きされていました。ご家族のお話しをお聞きしても特にトーンが変わることもなく淡々とお話しされています。

 

そして今度は紙を使ってご自身とご家族の位置を書いてもらいます。ソーシャルパノラマです。なぜその人物をそこに置いたのかをお伺いしていきますが、お父様の位置に関してお聞きすると「父は結構気性があらいので・・・少し遠い感じです」とのこと。お父様を近くにしたら?とお聞きすると「いえ、逆に遠くでいいです」とのお返事でした。

 

そこからお父さんに関するお話しが始まります。

 

最初の「親からの影響はない」とは違う状況です。お父様はかなり厳格な方。学歴や育ち重視でU様のお友達関係にまで口出ししていたそうです。U様のご家庭ではお父様の決めたことにNOをいうことはあり得ないことだったそうです。

 

厳格な親のもとで育った人は失敗を恐れる子供になることがあります。親がOKという基準から外れると怒られるを繰り返していたためです。「何かあってはダメ、失敗してはダメ」。失敗すること→親から怒られる=親から見捨てられるという方式が潜在意識に根付いてしまっています。

 

U様には「他にこんなことはありませんか?」と親が厳しい家庭で育った人にでやすい、他の症状もお尋ねした所、程度はあるにせよ、ほぼ全部にYESがつきました。

 

戸締りを何度もしてしまう行動はどうにかしたい、でもお父様との関係に関してワークをするのは未だ心の準備ができていなというU様。いつか退行催眠を受けることをお勧めし、今回はリラックス催眠で進めることになりました。

 

リラックス催眠を受けたU様でしたが、「なぜかわからないのですが、途中から涙が止まらなくなりました」と仰っていました。リラックス催眠であっても潜在意識は解放された状態なので、心の奥底に隠れていた感情は表面にでてきます。